サラサラで光をはじきながら風になびくような髪はまさに女性の憧れですね。でも現実は髪の毛がボサボサで、まるで「鳥の巣」状態。
そこまでひどくなくても、よく髪の毛が絡まって困っているんだよね・・・という方は、まずはその原因を知った上で、根本的な対策をとることが大事です。
それでは今回は、髪の毛のSOSサインである「髪の毛の絡まりが起こる原因と対処法」についてみていきましょう。
髪の毛が絡まる原因
髪の毛同士が絡み合ってしまうのは、髪の表面を覆うキューティクルが傷んでささくれ、引っかかりやすくなっていることが大きな原因です。
キューティクルって何?
髪の毛は三層構造になっており、その最も外側にあるのがキューティクルです。
キューティクルはうろこのように髪の毛の表面を覆っており、汚れや紫外線など外部の刺激から髪を守りつつ、髪内部の栄養素や水分が逃げないようカバーする役割を果たしています。
キューティクルにダメージを与える原因
美しくツヤのある髪はキューティクルが整い、きれいに並んでいます。
しかし、
- 洗浄力の強いシャンプーの使用
- シャンプーやブラッシング、寝返りなどの摩擦
- パーマやカラーリング
- ドライヤーやアイロンなどの熱
- 紫外線
などによってキューティクルがダメージを受けると逆立ったり剥がれ落ちてしまいます。
キューティクルが傷むと?
髪の大事なカバー機能を担っているキューティクルが傷むと、
- 指通りや手触りが悪くなる
- 髪の毛が茶色くなる
- パサつく
- ツヤがなくなる
- 切れ毛や枝毛が増える
などのトラブルも発生します。
キューティクルの損傷は、髪のバリア機能が失われ髪の内部がスカスカになっている状態。そんな傷んだ髪の毛同士の摩擦が増えると、髪が引っかかりやすく絡まる原因となってしまうのです。
傷んだキューティクルは回復するの?
ここで気になるのが、一度傷んだキューティクルは直せるのか?という点。
残念ながら、厚さたった0.005mmの非常に薄くて透明の膜であるキューティクルは、一度剥がれてしまうと修復することはできません。
しかし、剥がれかけているものなら補修し整えることが出来るので、キューティクルのダメージに気付いた時点ですぐに対処することが大事なのです。
髪の内側がよく絡む人はまた少し異なる
髪の内側の毛が絡まるという場合は、さらにこの部分ならではの原因があります。
内側は静電気が起こりやすい
首回りが特に絡まりやすい理由として、首のまわりは動きによって洋服やマフラー、ストールなど、髪との摩擦や静電気が起きやすい点があげられます。
横を向く・下を見るなど、よく動かす首部分は動作のたびに衣類等とこすれて摩擦が起きやすい場所。
しかも冬など寒い時期は静電気が起きやすい素材を身につけることも多く、空気も乾燥していることも加わり、想像以上に帯電していることもあります。
髪の毛は静電気を帯びやすい性質があるので、身体や衣類に接している髪部分はさらに絡まりやすくなるのです。
シャンプー等のすすぎ残しがある
シャンプーやトリートメントの洗い残しは比較的気付きやすいのですが、髪の内側はわかりにくいものです。
しっかり洗い流したつもりでも、シャンプーやトリートメント、リンスやコンディショナーなどが残っていて、髪の毛がべたつき絡まりやすくなっていることもあります。
髪の毛の乾かし残しがある
もう一つ考えられるのが、髪の毛の内部は乾かし残しが起こりやすいという理由です。
ドライヤーを使って濡れた髪の毛を乾かすとき、髪の表面や毛先はO.Kでも、髪の毛の根元や首回りなどの内側部分は乾燥が不十分であることも少なくありません。
シャンプー等によって濡れた髪はキューティクルが開き、さらに絡まりやすい状態になっているので、そのまま生乾きで放置することでさらに髪の毛同士が絡まりやすくなってしまいます。
寝具との摩擦
また、寝ている最中に寝返りが多い方などは、その際に枕等で髪の毛を擦ることで、髪が傷つき、引っかかりやすくなります。
髪の毛の絡まりを予防する基本的な3つの対策
髪の毛が絡まる大きな原因はキューティクルの問題であることが分かりましたね。
では、傷んだキューティクルを整え、髪の毛が絡まらないようにする方法を見ていきましょう。
1:ヘアケアアイテムを見直す
乱れたキューティクルに強い洗浄力のあるシャンプーは大敵。さらにダメージを与えてはがれやすくしてしまいます。
シャンプーの成分を見直し、弱酸性のアミノ酸系シャンプーなど刺激の優しいシャンプーにすぐに変えましょう。
また、栄養素や水分が出てスカスカになった髪の内部に潤いや栄養を与えるために、髪の表面を覆うだけのリンスやコンディショナーだけでは役不足です。
髪の表面を覆う機能だけでなく、栄養を与えて補修する機能のある洗い長さないタイプのトリートメントを使いましょう。
2:タオルでゴシゴシ拭かない
髪の毛を濡らしたあとに何気なくやってしまいがちなのが、髪の毛をゴシゴシとタオルでふいてしまうこと。
これもキューティクルを剥がし、髪の毛をさらに絡ませてしまう大きな原因となります。
塗れている髪はキューティクルが開いてさらにはがれやすくなっているので、こすらないように優しく水分を拭き取ることがポイントです。
具体的には、髪の毛にタオルをあてて水分を吸収させるように使うようにしましょう。
3:ドライヤーは短時間で
髪や頭皮を乾かすことはとても大事なことですが、その際に使うドライヤーの使用方法もひとつ間違えればキューティクルを剥がし、さらなるパサつき・絡まる髪にしてしまうので要注意です。
ドライヤーは20センチ以上髪の毛から離し、手早くささっと短時間で済ませること。
また、できれば洗い流さないトリートメントを付けてから髪を乾かすがおすすめです。トリートメントが髪をカバーしドライヤーの熱のダメージを防いでくれます。
あとは、少し性能の良いドライヤーを使えば完璧です!安いドライヤーは熱で髪を乾かしますが、性能が良い物は「風(風量)」で髪を乾かすので髪が受けるダメージが全然違ってくるのです。
髪の内側の絡まり対策は?
次は髪の内側部分の対策について見ていきましょう!
首回りの乾燥を防ぐ
日中、洋服や行動で摩擦・静電気が起こりやすい場合は、首回りに水分を与えることで絡まりを防ぐことが出来ます。
たとえばスプレーなどを首回りにシュッとつける方法が有効です。大量につけるのではなく、1~2回程度、軽く吹きかけるだけでO.K。
水分を直接与えることで、首回りと髪の内部の乾燥を防ぎ、静電気や摩擦をおさえて絡まりにくくしてくれます。化粧水やヘアケアアイテム、あるいは良い香りが漂うコロンもおすすめ。
また静電気が起きにくいよう、衣類などの素材を選び、部屋の乾燥防止に加湿器をつかうことも効果的です。
髪の毛の内側もしっかりすすぎ、しっかり乾かす
髪の表面だけでなく、髪の内側まですすぎ残しがないように丁寧に洗い流しましょう。
そして、シャンプーをした後は、髪の内側部分にもしっかりと洗い流さないトリートメントやヘアオイルをつけた上で、しっかり首回りの髪の毛部分を乾かすようにするのがコツ。
20センチ以上ドライヤーを髪から離し、さっと短時間で水分を飛ばした後、冷風で乾かすと首回りも髪の毛にダメージを与えることなくしっかりと乾かすことができます。
乾かしたあとは、髪の表面だけでなく、首回りの毛や頭皮部分を触ってみて、きちんと乾いているかチェックしておきましょう。
寝るときには髪をまとめる
髪の長い方は、寝るときに両サイドに髪をまとめておくなど、睡眠中に髪の毛を傷つけないようにしておきましょう。
跡が付かない程度にゴム等で軽く結っておくだけで、髪の毛の内側の絡まりを防ぐだけでなく、寝グセや切れ毛・枝毛予防にもなります。
まとめ
髪の毛がパサつき絡まりが気になるようになったら、それは髪の毛のSOSサイン。
すぐに今回ご紹介した方法で剥がれかけているキューティクルを補修し、これ以上のダメージをおわないようにしましょう。
丁寧なケアを続けることで髪の毛の絡まりも徐々に起こらなくなってくるだけでなく、キューティクルがきれいに整い、ツヤやコシのある美しい髪を再び手に入れることができるはずです。
ヘアケアの基本「シャンプー」と「トリートメント」から見直してみてくださいね↓
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